昨日は、某山の上のマンションを見て色々と学んだ。
次に、うちから最も近いマンションを見に行った。仕事が終わってから、歩いていける場所だ。
低層、住宅地
丘陵地なので水害などの心配がゼロだし、駅から近いし、散歩の途中で前を通ったりしたこともあるけれど、お上品な人たちが住んでいる地域なので、ゴミ出しマナーをはじめ付近がきれいで、
それが大きな利点だ。
物件自体も、そもそも客層を意識して、大手不動産会社が、これまた大手の建設会社と組んで建てている。周りも邸宅ばかりだし、前には小さな公園があって、公道幅も広い。大通りからは遠く、車道からさらに入った道沿いで、その道が坂になっている。その坂の上に建っている。
駐車場は平面で、敷地内にある。空きもある。
管理状態
見てみると、リビングが庭に面していて、全面窓で、気持ちいい。建物の管理も十二分に行き届いている。共用部分から家までの間に植え込みや空間があって、プライベート感がある。
90年代の最後の方にできている。昨日見たマンションより新しいし、質もかなりいい。価格も600万円ぐらい上である。
駐車場も敷地内にあるし、月極で１万円を切っていてこの地域では破格である。庭木の手入れも、セキュリティも高級レベルである。
売主さんである住人はすでに別の家に移っている。住むならクロス張替えと、じゅうたん部分のフローリングと、クリーニングだけしたらすぐに住めそうである。
問題点
ただ、間取りには不満もある。部屋一つ一つが小さいし、キッチンが90年代ぽく細長くて狭いし、新築と比べると見劣りするので、わくわくできない。
やはり中古なので、クロス、フローリング、クリーニングや、仲介料、ローン借り入れの諸費用で400万円ぐらい足して考えなければならない。だとしたら、築浅のマンションが買えてしまうかもしれない。
1階なので見晴らしもよくはない。
さらに、この大手不動産会社の営業さんが、なんとなく好きになれない。
一番の課題は、月々の管理費と修繕積立の高額なこと。駐車場も併せて、月々の支払いが5万円ぐらいかかる。これとローン返済をあわせると月々の支払いが１５万円超えになるかもしれない。ローンが終わって老後収入がないのに月々５万以上の支払いがあるとすると…、など心配は尽きない。
購入計画まで立てたが
結局購入しなかったけれど、その後けっこう本気で検討した。
大手の不動産屋さんは、けっこう急かすので、かえって思いきれずに断ったといったところである。２日～長くて１週間もすると「決めてくれ、あるいは、他の人に紹介する」となる。営業さんは思い立った時に決断させたいのかもしれないし、他にすぐに決めてくれる人と交渉したいのかもしれないけれど、私の場合、もう少し時間を取ってくれたら買っていたかも。実際、後日（別の物件を買った後）になっても、「ここもよかったな」と思っている。
販売価格だけでは判断できない支出
改めて、低層で戸数が少ないマンションは、修繕費の頭割りで、毎月の支出が大きくなることを学んだ。かといって、大規模マンションや高層のマンションより、低層で戸数が少ないマンションの方が好みである。
ちなみに、このマンションは修繕をしっかりしているし、資金計画も健全だし、住人が優良で安全だった。一方、将来このレベルの住人が住み続けるのか、出ていってしまって住人の質が変わるのか、その辺は考える必要がありそうだと思った（実際、この半年後に別の部屋が賃貸として貸し出されているのを発見）。
建物が古くなるのは明らかだけれど、どのようにメンテナンスを計画するのかは、住人の協議次第だ。もし、将来、例えば20年後に、マンションの価格が徐々に下がって、住人の質も変わって、メンテナンスにお金をかけない方針になったら……？
それは悲観的過ぎるかもしれないけれど、逆に、高級な住宅地なので住人が全員「もっと修繕積立金を集めましょう」となって、自分だけそんなに払えないというような場合もあったら怖い。いくら高級な住宅街に住みたいといっても、背伸びするもんではない。
その将来を占うひとつの兆候として、この辺にたくさん新築の豪華マンションができつつあるということがある。しかも、新築時に全戸販売できず、価格更新して販売中である。そうすると、築２０年あたりの高級マンション住人は新しいマンションへ移るかもしれない。子育てが終われば狭いところに移りたくもなるだろうし、グレードが上で面積が狭いところで１０年ぐらいは修繕しなくて新しいところへ、私だったら引っ越すだろう。
追記
このマンションの交渉をしたのが５月末だった。結局断ってしまったが、８月頃、３００万円値引きされているのをネットで見つけた。あの時買わなくてよかったと思ったけど、３００万円値引き価格でなら購入してもいいなあと思った。思った時には別の物件購入済みだったので、それは実現しなかったのだが。
